旅人文化-インドからのメール

カシミールからの手紙　（ローマ字で書いているので書き直したものを下に載せてます、基本的にそのままですがが少しだけ修正しています。）
日付 : Tue, 17 Jul 2001 14:42:51 -0000

dear all

yotei-wo henkou shite,sakki Srinagar(Kashimir)-ni tsukimashita. 27jikan-hodo bus-ni yurare...kekkou hard-de...demo tanoshikattadesu. bus-no notte iruaida, keshiki-wo nagamete ite, ah,sukunakutomo kono kuni-niwa hontou-ni kamisama-ga iru-nokamona, tte omoimashita.

sate koko Surinagar-wa heitai-san-ga kekkou ite,naniyara bussou dakeredo, 14-ni shunoutaidan-mo buji owari, hitobito-no yousumo betsu-no futsuudesu.
Delhi-no pollution-ni kekkou yararete ita node, kibun-wa soukai.

koko-no internet hijou-ni osoi-node, moushiwake naino desuga, kobetsu-no mail-mo-kakasete moraimasu. kokokara sakiwa tobashite kudasai. ciao!

みなさま

予定を変更して、さっき、スリナガル（カシミール）に着きました。２７時間ほどバスに揺られて、結構ハード。でも、楽しかったです。バスに乗っている間、景色を眺めていて、ああ、少なくともこの国には、本当に神様がいるのかもな、って思いました。

さて、ここスリナガルは、兵隊さんが結構いてなにやら物騒だけれど、１４に首脳対談も無事に終わり、人々の様子も別に普通です。デリーのポリューションに決行やれれていたので、気分は爽快。

ここのインターネット、非常に遅いので、申し訳ないのですが、個別のメールも書かせてもらいます。ここから先は飛ばしてください。ちゃお。

現在のマリリンのコメント：

ここでのメールはローマ字で書いています。この頃は、日本語が書ける環境があるところが少なくて、読む人は大変だろうなと思いながら仕方なくローマ字で書いていました。このメールを書いていたのは２００１年の７月なので、この７年間でインターネットの環境は世界中でずいぶんと進歩したんだなあ、と新ためて感じますね。

カシミールに行くことになったきっかけは、単純にデリーで知り合ったインドの人がカシミール出身で、自分の親戚がいるからそこに行くといいと勧めてくれたのがきっかけでした。ただ、この頃、インドとパキスタンはカシミールの問題で緊張状態にあったので、このメールに書いてあるように、その両国の首脳会談の行方を見守ってからの出発となったのを覚えています。とはいえ、今だから言えますが、当時は実のところそれほどまでに深刻に治安のことを考えたりしていなかったです。とにかく戦争状態でなければ行ってみようという感じでした。

こういうことをいうと、あんまりにも無謀だとか、何かあって国が動くようなオオゴトになって無駄な税金を使うことになるとか、そういう批判を浴びそうですね。でも、旅人が自分の命は重いんだなんていいながらを膝を抱えて守りはじめるようなことなってしまったら、この世の中から旅人と呼ばれる人は存在しなくなってしまうような、そういう風にも思います。それに実際には、バックパッカーがどこかでポッコリ死んでしまうということはあちこちで起こっていて、でもそれが政治が関わることでもなければ、ニュースにならないだけ。時折まれに政治に関わるような場所で拉致されたり死んでしまったりするときに、パッと取り沙汰される。それは、日本の国内で言えば、どこかの公園で古く錆びたブランコに乗って、それを懸命に空高く漕いだ子供が不運にも怪我をしてしまうような、そういうことと大きく違いはないんだろうとか考えたりします。

そんなわけで、あまり深く考えずに当時の私はスリナガルに行ったのでした。
実際には私が訪れてからしばらくして、あまりに治安が悪くなったようですが。

デリーからスリナガルまで２７時間もかけて行ってますね。今でもそういうバスに乗れるかなあ、と考えちゃいます。若かったのかなあって。でもいざそういう状態になれば乗れちゃうんだろうなあ。